街づくり通信〔高野晴美議会報告)

高野晴美

今回は、鶴岡市長が、再選された後の初めての議会となりました。
市長の得票数よりも批判票が大きく上回ったことに対して、「実績を評価していただいたが、まだ税不正免除問題への市民の怒りが解けていない」と感想を述べました。今後、納税者の立場にたった市政運営が求められます。
今議会で可決された主な議案は・都賀いきいきセンター設置管理条例・工事請負契約(市立千葉高校改築敷地造成工事)など。市民ネット提出の「住民基本台帳法の改正を求める意見書」は採択されました。
高野はるみが所属する委員会=・経済教育委員会・議会運営委員会・農政審議会委員

どうなる モノレールの今後

市長は当選後の記者会見の中で、「モノレールの延伸を進める県、市、会社の協議は順調。経営から見ても延伸で利便性を高めるか、撤去か二つに一つしかない。現状維持はありえない」と述べています。

 

大赤字を抱えて

 

モノレール(株)は、債務超過が2004年度末で約100億円。累積損失は200億円で、大赤字なのは誰の目にも明らかです。千葉県と千葉市はそれぞれ26億円を出資し、その上無利子貸付金は200億円以上、さらに、政策投資銀行の利子補給や塗装費を負担しています。
モノレールの県庁以遠の延伸は、2001年度から建設着手される計画でした。ところが、経営状況の悪化に驚いた堂本県知事は、「延伸するならば千葉市が事業主体となるべきだ」との爆弾発言をし、延伸と会社再建に関する調査が始まりました。

延伸は認められない

 

2004年の「千葉都市モノレール評価・助言報告書」では、会社再建については、今まで行ってきた公的支援のほかに、減増資(*1)で債務超過の解消を行い、千葉駅―県庁前駅間を路線分離(*2)し、併せて資産分離(*3)を行うことが示され、延伸については認められないと断言しています。

市民への説明責任を!

市長は、あくまでモノレールの延伸を進める意向です。「県、市、会社の協議は順調」との答弁がありましたが、「なぜモノレールの経営悪化が見逃され、資本金の倍以上にも及ぶ負債を抱えているのか」その説明責任を果たすよう市民は求めています。莫大な税金を投入して減増資を行い、債務超過を解消したとしても、乗客数の増加は見込めず市民不在の会社再建はありえません。県、市の天下り人事も手つかずで、経営改善が進むのでしょうか。第三セクターで、赤字経営を続け、更なる公共支援を求めるモノレール事業。
公共交通としての足の確保は、地域性や費用対効果から、バス交通へシフトすることも考えなければなりません。

(脚注)
(*1) 資本金を取り崩し、新たな減増資を行うこと
(*2) 公共交通とするか、撤去す るか
(*3) モノレール(株)の持っている資産を一部公共が引き受けること

子どもの人権は守られている?

1994年に子どもの権利条約が日本でも批准され10年以上が経過しました。しかし、法的な整備はなく、いくつかの自治体で、子どもの権利のための条例が制定されているにとどまります。

育児放棄が増えている

 

子どもには発達を保障される権利があります。そのための親の責任とともに、国が適切な援助を行うことが求められています。多くの家庭は子どもを育てるための努力を惜しみませんが、中には親など身近な大人から「虐待」という不当な人権侵害を受けている子どもたちも数多く存在します。
千葉市では、平成16年度に身体的虐待65件、性的虐待4件、ネグレクト(育児放棄)84件、心理的虐待60件で合計213件との答弁があり、虐待通告件数は増加し、特にネグレクトの増加が懸念されます。

地域での見守り体制は

虐待の通告を受けると、児童相談所で虐待対応チームを専門家で組織し、迅速な子どもの処遇決定を行います。しかし、児童が家庭に戻る決定後の対応は不十分です。虐待対応チームは長く個別の事例を見守る機関ではないからです。
 各区の福祉事務所にある家庭児童相談室は身近な相談機関として、虐待の未然防止、家庭に戻された子どもの見守りなどにも大きな役割を担うと期待されます。しかし相談員は各区1人、非常勤嘱託職員という現状です。身近な相談機関の充実や、児童相談所と連携し地域で個別の事例に対応できるチームが求められています。  

子どもの権利を尊重

 

教育現場での子どもに対する体罰やセクハラなども人権侵害です。その点について市教育委員会は、体罰・セクハラ等の防止のため、冊子「21世紀の子どもを育てる教職員」を作成・配布し、指導及び研修を通して教職員の意識を高めているため、人権侵害行為はないと胸を張ります。
しかし、子ども自身の声は本当に届いているのでしょうか。子どもが意見表明する権利は保障されていません。
昨年改正された国の児童虐待防止法では「虐待は人権侵害に当たる」と明確に述べ、子どもの環境改善が大きく進むと期待できますが、市として子どもの人権を保障するための条例制定が急務です

わかばの活動この指とまれ

 

日々の生活が政治に深く関わっているとの考えから、教育・福祉・環境などさまざまな活動に取り組んでいます。  そこから気づいた問題点を、市民の視点で調査・研究し、議会での質問や行政への提案、要望に生かしています。 みんなで一緒に考えましょう。

#限りある資源を大切に割り箸リサイクル

120kgの割りばし

 

割り箸は、以前は端材や間伐材を利用して作られました。しかし、いまその材料は97%が輸入に頼り、私たちは割り箸を年間254億膳、国民1人当たり200膳近く使い捨てにしています。輸入材の96%が中国から輸入され、30〜50年を経て成長した木を丸ごと箸にしています。
国際的森林破壊も深刻です。中国では原木伐採で自然破壊が進み、原木伐採禁止政策により、今ではモンゴル・シベリアにまで伐採が広がっています。
 学習会で、割り箸3膳がハガキ1枚・A4コピー用紙1枚、割り箸10kgがティッシュ15箱に生まれ変わることを知り、市民ネットワークちば わかば事務所では「ゴミ問題」の活動の1つとして、回収拠点になりました。地域の飲食店へ声をかけ回収に協力していただき、1年間で回収した割り箸は120kgになりました。
私たちが割り箸リサイクルに参加している理由は、リサイクルすることでゴミを減らすことです。しかしもうひとつの大きな理由は、この活動を通して少しでも多くの人が、自然破壊やゴミ問題に関心を持ち、割り箸の使用を少しでも減らしたいと考えるからです。(奥田)

                 

#若葉保健福祉センターを市民のたまり場に

 

4月にオープンした保健福祉センターを見学しました。1階は総合相談窓口があり、広いロビーはベビーカーや車椅子にも対応、快適でした。2階では子どもの歯科検診が行われていて待合室はゆったりしていましたが、子どもが自由に遊べるスペースがもっとあったら、親子ともリラックスできるのにと思いました。
3・4階は千葉市社会福祉協議会が市の委託を受けて運営しているボランティアセンターです。ここは会議室など充分な広さと設備があります。しかし市民の利用はまだ少ないようです。
四街道市のわろうべの里(南部総合福祉センター)では施設作りに計画段階から市民が参加し、出来上がった今、いろいろな人がそこに集い、にぎやかな福祉の拠点となっています。
保健福祉センターはまさに地域福祉の拠点となる施設です。地域には福祉活動をする団体も数多くあります。そのような団体や個人がボランティアセンターの運営にかかわっていければ、おおぜいの人がそこに参加し、人や情報が行き交う「生きた場所」になると思います。私たちはそのような場作りのための活動をしたいと考えています。(安藤)

★市民ネットワークちば わかば事務所では、いつでもみなさんのご意見をお待ちしています。お気軽にご連絡ください。電話(284)2339

#政治に無関心将来は大丈夫?

去る6月19日、千葉市長選挙が行われ、市民ネット推薦の奥野総一郎氏は惜しくも次点となりました。
残念な結果とともにショックだったのは投票率の低さです。若葉区の投票率37.81%で、前回よりも3.4%落ちました。3人に2人は投票しませんでした。
政治に無関心な人が増えているのはなぜでしょう。「誰に入れても同じ」という人がいますが、本当にそうでしょうか。仮に、あなたが1票入れなくても、誰かが当選し、その人たちの思う社会に塗り替えられていくとしたら・・・気づいたときには「すでに遅し」です。
今の子どもたちが大人になる頃の世の中を作っているのは今の私達。ぜひ、そのことを自覚してほしい。投票はとても大切です。
 市民ネットワークちば わかば事務所では、身近なところに政治が関わっている事を日常の活動の中から皆さんによびかけてきました。この投票率を見て、私達の活動がまだまだ不十分だということを改めて反省しました。
 投票率アップのためのアイデアも加えながら、地道な活動をこれからも続けていきたいと思います。(山田)

平和憲法を守りたい

憲法改正が現実味をおびてきました。地域で「平和憲法を守りたい」と活動しているグループがあります。皆さんも一緒に考えませんか?
昨年6月、ノーベル賞作家・大江健三郎氏ら9名の方が「九条の会」をつくり、「日本と世界の平和な未来のため、日本国憲法を守るため、一人ひとりが出来るあらゆる努力を今すぐ始める必要がある」という内容のアピールを発表しました。日本各地に賛同の輪が広がり、大小数千の「九条の会」が活動しています。
 若葉区でも、昨年11月の呼びかけ人の集まりに始まり、2月27日「若葉九条の会」が設立されました。
毎月1回の定例会を中心に学習会などを開いています。5月29日の岩田行雄氏(憲法研究家)の「九条はどのように誕生したか−平和条項は押し付けられない」の講演会には、100名以上の参加があり、関心を持つ人の多さがうかがわれました。7月17日にはアメリカのジャン・ユンカーマン監督の映画「世界から見た日本国憲法」の鑑賞と話し合いを行いました。
戦後の60年が平和であったのは、日本国憲法があったからです。思想や信条の壁を越えて「憲法九条を守る」という1点で、心をひとつにして平和な未来につなげていく必要があると思います。(嶺)

伝言板

8/22(月) 福祉教育研究県大会9:50〜14:45 県労働者福祉センター 
9/3(土) 三井マリ子報告会(女性の働き方、何が問題?-女性だけの雇い止めって) 13:30〜 生涯学習センター大研修室
9/3(土) 地球環境講演会 「宇宙船地球号の行方」13:30〜16:00千葉市生涯学習センターホール
10/1(土)映画「ベアテの贈り物」13:30〜16:30千葉市女性センター
10/10(月)学習会「ゴミの焼却について」1:30〜場所未定
★市民ネットワークちば わかば事務所事務所は8/12から8/17まで夏休みです。

こども110番の家

市民ネットワークちば わかば事務所はこども110番の家に登録しました。子ども達が登下校時に身の危険を感じたらいつでも緊急避難できる場所です。

子ども服リサイクルコーナーはギャラリーに変身します

事務所オープン以来、親しんでいただいたリサイクルコーナーは、7月末で終了しました。今後は皆様の作品などを展示できるギャラリーとして生まれかわります。

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